ハチス 思い出話(91)

天神浜の記念碑

新年、明けましてお目出度うございます。ハチスも日本連盟に登録して、
満70周年の記念すべき年になりました。平成の時代も31年目となり、
天皇陛下も,この4月30日にご退位されることになりました。

思えば61年前の昭和34年4月10日、昭仁皇太子が正田美智子さんとご結婚、
快晴のもと、華々しくご成婚パレードが行われました。ちょうどこのとき、
猪苗代湖畔天神浜では、「秩父宮野営記念碑」の除幕式を行っていました。

それから37年経った平成8年、この記念碑も木柱のため、風雨にさらされ、
老朽化して朽ち始め、表面の碑文も判読困難な状態になりました。
福島連盟としても、予てからこれ、恒久的記念碑にしたいと考えていました。

特に、福島第73団委員長渡部義健先生は、この建立は自分の責務と考えられ、
団関係者や町の有力者などに協力を呼びかけて、計画を進めていました。
ところがこの年の3月16日、その完成を見ないまま急逝されてしまいました。

残された団指導者たちは、渡部団委員長の遺志を実現しようと、
後任の酒井壽団委員長を中心に、建立に取り組みました。猪苗代町の有志、
福島連盟役員、会津地区の指導者などから続々と寄付金が寄せられ、
直ちに建立の作業に取りかかったのです。

完成した記念碑は、高さ1m20、幅1m80の黒御影石の堂々たるもので、碑文の、
「秩父宮雍仁親王殿下野営記念・少年団日本連盟・第一回野営大会の地」は、
ボーイスカウト日本連盟渡邉昭総長が揮毫されました。

平成8年8月18日、小平潟天満宮の前で、新記念碑の除幕式が挙行されました。
佐藤栄佐久福島連盟長、津金要雄猪苗代町長、福島連盟役員などが出席、
前夜から天満宮近くで野営をしていた、会津地区のスカウトも参列しました。

昭和34年の除幕式は荒天の中の式でしたが、この日は天も祝福してくれたのか、
澄みきった青空のもと、連盟長やスカウト代表の手によって除幕されました。
式終了後、ホテルリステル猪苗代に移動、参列者全員で完成を祝いました。

平成 31年1月8日
ハチス団委員 赤城良一