ハチス 思い出話(53)

社会教育展示会

会津若松市は、明治22年(1889)、当時の若松町が,福島県で初めての市となりました。
それから60年、昭和34年(1949)の暮れに、会津若松市教育委員会から、
市制施行60周年を記念して、「市社会教育資料展」を開催するので、
参加して欲しいとの呼びかけがありました。

私たちとしても、ボーイスカウト運動をPRするの絶好の機会と捉え、
市内の各団と協力し合って、充実した展示にしようと、全力を挙げて取り組みました。

期間は、1月29日から2月2日までというので、新年早々、早速準備に取りかかりました。
市公民館や図書館に集まって計画を進めましたが、みんな仕事を持っての作業なので、
暇を見つけては図書館に行って一人で制作したり、夕食後に集まって作業を続けました。

ボーイスカウト活動の組織や制度などは、羅紗紙にポスターカラーで図解をしたり、
活動状況の写真を展示して紹介しました。私は、それまでに撮影したハチスの写真を、
四つ切りの印画紙に焼き付け、30枚ほどボール紙に貼り付けて、宮森邦夫君に、
読みやすい説明を付けてもらいました。

その他、いろいろな記章や参加章、各団のネッカチーフや班旗、隊旗などを並べ、
ボーイスカウトの制服は、洋品店から借りた、マネキン人形に着せて展示しました。
また、真っ直ぐな木の枝を集めて、モンキーブリッジや信号塔、
はね上げ橋などの、模型も作りました。

キャンプ用品などを並べる中で、十分の一の大きさのテントを作ろうと、
私の妻に協力してもらい、麻布を裁断して数種類のテントを作成して、
ロープ代わりに凧糸を張って、ベニヤ板に釘を打って建てたりもしました。

こうして1月29日に開幕、大変バラエティーに富んだ展示になり、大盛況、
入場した見学者からは大好評で、ボーイスカウトに入隊の相談も相次ぎました。

このとき制作した、写真や展示資料、テント模型などは、他地区の展示会にも、
借用の申し出があり、県内各地に出張して活躍しました。

平成30年1月30日
  ハチス団委員 赤城良一